■開催期間:2003年11月1日〜11月30日(毎土・日曜日10日間)
■上映会場:旧スカラ座
■上映作品:10本、総上映回数:30回、総入場者数 5,013名
2002年、大好評のうちに幕を閉じた「とよはしまちなかスロータウン映画祭」。この盛り上がりを一過性のものに終わらせたくない、小さな一歩を確かな歩みとして未来につなげたい、という思いから、2003年も映画祭の実施を決定しました。
来場者やまちなか関係者のみなさんからいただいた「ぜひ来年も!」の声に後押しされ、多くの有志の賛同を得ることもでき、実行委員会を設立しました。
上映映画については、2003年映画祭でのアンケート、インターネットでの人気投票を元に、洋画・邦画、年代などのバランスを考えて10作品をラインナップ。スポンサー各社のご協力もいただくことができました。ここまでは比較的スムーズだったのですが・・・。
大変だったのは映画館の決定でした。前回は旧スカラ座と旧豊橋西武東宝の2館上映だったのが、今回は西武の撤退によって、上映館は旧スカラ座のみ。1館での上映でも、できるだけ多くの人のに来場していただくために、スケジュールや入場方法を検討し、なんとか公開にこぎつけました。
10日間の映画祭への来場者は、のべ5,000人以上。2002年の約6,000人には及ばなかったものの、本当に多くの方に来ていただきました。特に50代、60代のまちなか映画館の全盛期を知る方々が、ご夫婦で、友達同士で、そして1人でも足を運ばれていたのが印象的でした。
1番人気は「アラビアのロレンス」完全版。4時間という超大作ながら、入場者641人で立ち見も出るほどの大盛況。インターネットでのチケット販売に申し込んだ名古屋の女性は、「ロレンス様を映画館で見られるなんて・・・」という熱いメッセージを寄せてくれました。
映画館で映画を観る楽しみの1つは、一緒に見ている人と一体感を感じられること。「ひまわり」では悲しい運命に翻弄される登場人物にみんなで涙し、「お熱いのがお好き」では場内が笑いと歓声に包まれました。
映画祭のオープニングを飾ったのは、銀幕の噺家・立川志らくさんの「シネマ落語」。上映する10本の映画を題材にした噺に、映画のワンシーンの雰囲気を満喫したひとときでした。
チケット即日完売!大盛り上がりの「クレイジー・ケン・バンド・ショー」は、旧グランドキャバレー大統領という絶好のシチュエーションでの開催。今回上映したアキ・カウリスマキ監督作品「過去のない男」の挿入歌にもなった「ハワイの夜」「MOTTO WASABI(もっと・わさび)」などの演奏に酔いしれた夜となりました。
その他、まちなかの商店街とリンクした「まちなかスロータウン創造祭」、映画のポスターや映画スターの似顔絵を展示した「スロータウン・シネマギャラリー」も企画。豊橋のまちなかは「スロータウン」を合い言葉に、にぎわいを見せました。
さて、今後の展開は・・・すでに2004年のイベントを目指して、走り出している実行委員会。ここにメンバーの決意を記して、2003年映画祭のレポートを締めくくりましょう。
「来年(2004年)も一層盛大にスロータウン映画祭を開催します。」(会長・若杉彰)
「映画祭をはじめ、年間を通して様々な活動を展開していくことで、まちなかが『心ときめかせる魅力ある空間』になっていくことが目標です。またそうした活動が『自分達のまちは自分達の手で』というまちづくりのムーブメントに繋がっていけばうれしいです。」(事務局長・石川誠)
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