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■開催期間:2004年10月30日〜11月28日(毎土・日曜日10日間)
■上映会場:旧スカラ座
■上映作品:10本、総上映回数:30回、総入場者数 5,788名
第3回となる2004年は上映作品の選定に当たり、前年に引き続き市民からインターネット投票を募った。今回の投票のテーマは2つ。一つはあなたがスクリーンでもう一度みたい「外国人映画スター」、もう一つは同「小津安二郎監督作品」。
投票期間中、「外国人映画スター」部門には計952件の投票があり、オードリー・ヘップバーンが最多の209票を得て第1位、主演作「ローマの休日」の上映が決定した。また小津作品については最もリクエストの多かった「東京物語」が選ばれた。洋画・邦画、制作された年代、テーマなどのバランスを考慮し、またこれまで2回の映画祭の入場者動向を勘案しながら、計10作品が選考された。
上映作品の選考で毎年苦労するのは、特に洋画の旧作において上映できる作品が限られていることである。DVDやビデオとしては販売やレンタルされていても35ミリフィルムが存在しない、もしくは日本での上映権が切れているケースが多く、また仮にフィルムがあっても、配給会社の営業的な意向で貸し出されなかったり、入場料金に制約をつけられたりする(1500円以上とか)ケースがある。映画の選考は楽しくもあり、かつ思うに任せない作業なのである。
結果、10本の上映作品の中での一番人気は「永遠のマリアカラス」。計3回の上映で837名を集め、うち1回は約100名以上が立ち見となり入場制限を行うという盛況振りであった。第2位は「サウンドオブミュージック」、スロータウン映画祭には珍しく家族連れが目立った。第3位には「ションヤンの酒家」、第1回映画祭で前人未到の885名を集めた「山の郵便配達」のフォン・ジェンチイ監督の最新作が入った。
東三河には現在3つのシネマコンプレックスに33のスクリーンが存在し、スクリーン数としては映画全盛期をはるかに上回っている。が、上映作品はハリウッド系の大作、新作が中心であり、旧作やミニシアター系作品の鑑賞機会は限られている。今回の上位作品が全て旧作やミニシアター系作品であることを考えると、こうした地域の映画鑑賞環境がスロータウン映画祭の盛況の一因なのだろう。
映画上映だけで終わらないのがスロータウン映画祭の魅力。今回も映画に関連して多くのイベントが開催された。期間中、ときわアーケード内の旧マジカル(旧名人荘)において、映画祭実行委員会と豊橋商工会議所青年部のコラボレーションによる「とよはしまちなかスロータウン横丁」が開催された。大型空き店舗を「昭和」、「レトロ」をコンセプトにリノベーションし、昼間は「ギャラリー&カフェ」(映画ポスター展・懐かしのホーロー看板展・映画スター似顔絵展を開催、カフェではメロンパンやドリンクを販売)を、夜は「ライブ&カフェ」(スロータウン映画祭にちなんだジャズ、中国音楽、ポップスなどのライブを週替りで実施、カフェではアルコールや食事を販売)として活用した。
また「ナビィの恋」上映にあわせて開催した「とよはしにマチグワー(市場)がやってきた!」では、ときわアーケードにエイサー、沖縄物産展、沖縄料理屋台が出現、商店街を大いに盛り上げた。また当日の夜は八重山民謡の第一人者、大工哲弘の島唄ライブに約300人の観客が詰め掛け、最後は全員が立ち上がり島唄のリズムに合わせて踊り跳ねた。
更に今回は、前回からまちなかの5商店街(常盤、広小路、花園、魚町、新本町2丁目)と共同で開催している「スロータウン創造祭」に加え、発展会連盟が中心となってこれまで毎年2月に開催されてきた「商業フェスタ」を、映画祭に開催期間を合わせ、名称も「第13回スロータウン商業フェスタ」に変更。スクラッチカードの二次抽選会場としてスロータウン横丁の一部を利用するなど、映画祭とまちなか商店街のより密接なコラボレーションが展開された。
<映画祭2004レポート>
映画祭レポート|上映映画:邦画|洋画|映画祭Watch1|映画祭Watch2|アンケート集計
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