ここが見所

お終活 熟春!人生、百年時代の過ごし方(2021年/香月秀之監督)

佐々木順一郎

実行委員会 会長
映画コレクション・しねとろ倶楽部 主宰

結婚50周年を迎えた熟年夫婦が、人生を整理しながら新たな気持ちで残された人生に臨み、家族や夫婦のあり方を見直す姿をコメデイタッチの中で描くヒューマンドラマ。脚本・演出は香月秀之監督。 物語は、葬儀社の新入社員(水野勝)が離婚危機にある熟年夫婦(橋爪功と高畑淳子)や夫婦の娘(剛力彩芽)との交流の中で、自身も疎遠となった父親との関係を見直す展開で進む。

この映画は、「終活」をテーマにしながら、長年連れ添った夫婦関係や親子・高齢化問題、そしてやがて迎える死への向き合い方など多くのテーマを盛り込みながら、身近な問題として面白くてためになる人生応援映画です。

劇中のセリフで「女性は意見を求めているのではなく共感を求めている」とか「夫婦仲が上手くいく秘訣は一緒にいる時間を短くすること」など見終わったあと、「終活」とは決して後ろ向きなものではなく、残された人生を謳歌するためのリスタートなのだと教えてもらえる気分になると思います。

見所をもうひとつ。主題歌が財津和夫の「切手のないおくりもの」、他にも挿入歌にチューリップの「青春の影」、劇中で「虹とスニーカーの頃」「心の旅」の2曲もコーラスグループが練習するシーンで使用されており、財津和夫の曲が多く使用されていてメロディーと共に映画を楽しめます。

人生100年時代と言われますが、是非多くの方にご覧頂いて元気になって頂くことをお薦めします。2024年春には続編となる「お終活 再春人生ラプソディ」が劇場公開される予定です。


上映日/2024年2月24日(土)15:30〜
提供=株式会社物語コーポレーション