映画祭レポート

第22回とよはしまちなかスロータウン映画祭レポート

2024年1月21日(日)~2月25日(日)@穂の国とよはし芸術劇場PLAT

2023年に新型コロナが第5類扱いとなって迎えた第22回とよはしまちなかスロータウン映画祭でしたが、実行委員会では前年の検証とお客様のアンケートを参考での企画群となりました。1月21日のオープニングを皮切りに2月は毎週土日の4週連続での映画祭となりましたが結果的に無事全ての企画を実施することが出来、前回を越える入場者数となりました。
ご来場のお客様、ご支援頂いた企業・事業所様そしてボランテイアスタッフの皆様、全ての関係者の皆様に厚く御礼申し上げます。




スロータウンシネマ(映画上映):2024年2月3日〜25日(土・日曜日8日間)@穂の国とよはし芸術劇場PLAT アートスペース

スロータウンシネマでは、全作品1回上映8日間で16作品を上映しました。
今回の特徴として、洋画・邦画のバランスを半分にして旧作は4本とし、内外の良質な作品選定を心がけて新作・準新作を12本、前回お客様アンケートでリクエストが多かったドキュメント映画3本に加えて上映時間90分前後の作品を意識選択する構成となりました。

チケット販売方法を座席指定(作品・日時指定)に変更して4年目となりお客様の安心感に加え、上映作品の話題性もあり16本上映で2,372名の入場者数となりました。入場者数が多かったのは「パリタクシー」「土を喰らう十二か月」「怪物」「お終活 熟春!人生百年時代」の4作品が200名を越え、「銀河鉄道の父」「丘の上の本屋さん」「いつかの君もわかること」が続く入場者となったことで安定稼働となり1回あたりの入場者は平均148名となりました。







オープニングイベント:2024年1月21日(日)@穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール

「窪田正孝&豊橋出身石川慶監督 シネマ&トーク 「ある男」のはなしin豊橋」

上映作品「「決戦は日曜日」「ある男」

ゲストに俳優の窪田正孝さんと豊橋出身石川慶監督をお招きしてのシネマ&トークを開催しました。
映画は窪田さん主演作品「決戦は日曜日」と第46回日本アカデミー賞8部門受賞に輝いた「ある男」の2本とトーク『「ある男」のはなしin豊橋』と題して演出の石川慶監督と窪田さんによる当該作品の魅力や日本映画のすばらしさを語って頂く企画。

昨年12月16日からのチケット発売では発売開始後3時間でソールドアウトするほどで、朝ドラ「エール」で豊橋に馴染みがあり日本を代表する俳優 窪田正孝さんと地元豊橋への凱旋的な出演となる石川慶監督の人気を改めて感じました。 ホワイエではお二人の作品ポスター、窪田さんのキャリアと石川慶監督の代表作を展示してご来場のお客様にご覧頂きました。そして16時45分からのトークは、映画祭理事であり豊橋文化振興財団の矢作勝義の司会進行で始まりました。チケット即日完売の人気の通り会場はほぼ満員のお客様で若い女性客の姿が目立ちました。

お二人がステージに登場すると大きなどよめきが起こりトークスタート。朝ドラ「エール」豊橋ロケ時エピソードや「ある男」についての作品づくりや撮影時こぼれ話など、窪田さんは俳優の立場で石川慶監督は演出の立場から各々熱く語られました。そして映画への想いとお客様へのメッセージを述べられて会場のお客様には大いに喜んで頂きました。こうしてオープニングイベントは大盛況のうちに終了しました。





アフターアワーズ(1):2024年2月4日(日)@穂の国とよはし芸術劇場PLAT アートスペース

「ドキュメントサニーデイ・サービス」上映&カンパニー松尾監督、曽我部恵一シネマ&トーク+パンフレットサイン会

2023年にCDデビュー30周年を迎えたロックバンド「サニーデイ・サービス」ドキュメンタリー映画の上映、カンパニー松尾監督とボーカル・ギターの曽我部恵一さんをお迎えしての舞台挨拶・ミニトーク&パンフレット購入者へのサイン会の特別企画を実施致しました。
お二方のトークに会場のお客様も身を乗り出して聞き入り、当日販売のCD付パンフレット購入者へのサイン会も行列が出来るほどの人気となりました。





アフターアワーズ(2):2024年2月10日(土)@穂の国とよはし芸術劇場PLAT アートスペース

 踊る!食べる!盛り上がる!「RRR」応援上映

コロナ禍が明けて実現可能となり、2019年第17回映画祭で実施した「バーフバリ 王の凱旋」応援上映以来の5年振りに行う大ヒットインド映画「RRR」の応援上映特別企画。

上映中は拍手や歓声・合唱OKのインド方式を採用、加えてダンスフロアを用意してダンス場面でお客様に踊って頂き盛り上げて頂くことを可能にしました。更にはコスプレ・応援グッズ持ち込みもOKとあってチケットは限定150席がソールドアウトとなりました。ダンス場面では会場内に設置したミラーボールも効果的に多くのお客様が踊りに参加しました。特に今回上映作品は上映時間3時間の長編である為に途中でインターバル30分間を設定、その間に劇中登場するインド料理ビリヤーニを提供し、文字通り映画を観賞し、踊って食べて飲んでフルに楽しめる企画と致しました。結果、会場内は大いに盛り上がり久しぶりの参加型応援上映は大盛況で終えました。





ライブ&バー(1):2024年2月17日(土)@穂の国とよはし芸術劇場PLAT アートスペース

ピーター・バラカンSPECIAL 第1部:ピーター・バラカン解説付き上映「コンサート・フォー・ジョージ」

8回目のご出演となるピーター・バラカンさんの特別企画。第1部ではバラカンさんご推薦の音楽映画を上映しました。『コンサート・フォー・ジョージ』、2001年惜しまれながら逝去したジョージ・ハリスンの音楽と人生を称える為に2002年に開催されたトリビュート・コンサートの模様を映像化したドキュメンタリー映画。ピーター・バラカンさんがお客様と一緒に鑑賞して、上映後に映画の解説を行いました。多彩なゲストのジョージにまつわる音楽を多岐にわたって解説して頂いてお客様にとってはいずれも目から鱗のお話の連続で大変興味深い内容でした。





ライブ&バー(2):2024年2月17日(土)@穂の国とよはし芸術劇場PLAT アートスペース

ピーター・バラカンSPECIAL 第2部:ミュージック・バー「“cheers pb”へようこそvol.8 わが青春のサウンドトラック来日編pt.2」

第2部はすっかりスロータウン映画祭の定番イベントとなった恒例のトーク&DJ。今回のタイトル、“cheers pb”は「もし、バラカンさんが音楽バーを開いたら」という設定で名づけられた架空の音楽バーの名前。テーマは東京1976年編。バラカンさんが来日されてからの普段絶対聞くことのできないエピソードと音楽を参加者に楽しんでいただきました。バラカンさんのお人柄が滲み出る温かい雰囲気でのトーク、今回は昨年に続いての1976年のお話でしたのでまだまだ続くとのバラカンさんのお話で、来年も来ていただけると仰っていただけました。





▼△▼第22回とよはしまちなかスロータウン映画祭の特徴として、豊橋や愛知県東三河地方に関連のある作品上映と所縁のゲストをお招きしてのシネマ&トーク、スロータウン映画祭の地域応援企画として2回実施しました。

ふるさとゲスト シネマ&トーク(1):2024年2月11日(日)@穂の国とよはし芸術劇場PLAT アートスペース

「ロストケア」上映&豊橋出身加藤菜津ふるさと豊橋シネマトーク

「ロストケア」は、介護士でありながら42名を殺めた殺人犯と女性検事との対立を通じて、双方の家族のあり方を描きながら「命の尊厳」や「介護」を問いかける社会派エンターテインメント作品。

豊橋出身の女優加藤菜津さんが重要な役で出演。上映後に故郷豊橋でのお帰りトークとして開催しました。会場には加藤菜津さんの豊橋でのエキストラの仲間やご家族・中学・高校時代の友人など 若手女優として活躍する加藤さんの晴れ姿を見ようと多くのお客様が詰めかけて賑やかな雰囲気に包まれました。

スロータウン映画祭実行委員会理事の前川みどりの司会で始まったトーク、女優を目指すきっかけとなった小学校時代にエキストラ出演したドラマ「リーダーズ」での主演佐藤浩市さんの印象、中学~高校時代での多くのオーデイション経験、そして「ロストケア」出演の エピソードなどを語られました。

これから映画やドラマでの活躍が大いに期待できる加藤菜津さんを応援する企画は、 加藤菜津さんのさわやかな語りで会場のお客様は大いに楽しみ、地元からの 応援エールを送る事が出来たと感じるイベントとなりました。





ふるさとゲスト シネマ&トーク(2):2024年2月25日(日)@穂の国とよはし芸術劇場PLAT アートスペース

「マリッジカウンセラー」上映&豊川出身渡辺いっけい&刈谷出身前田直樹監督シネマトーク

「マリッジカウンセラー」は、結婚相談所で働く仲人たちの奮闘を描く笑いと涙のハートフルコメデイ。豊川出身の渡辺いっけいさん主演で豊橋・豊川・蒲郡など東三河各地でロケされて「ご縁」をたぐりよせる愛知ご当地映画として2022年に公開。上映終了後に俳優渡辺いっけいさん、刈谷出身の前田直樹監督と山﨑歩プロデューサーお三方によるトークのプログラムとして実施しました。

会場には渡辺さんの同級生やご友人、ロケに参加されたエキストラの方々や遠くは山梨県からもお越しになられた方も含めてほぼ満員のお客様で埋まりました。
トークでは映画祭実行委員会の前川みどりの進行で「マリッジカウンセラー」の撮影時裏話やエピソードなどお三方がユーモアを交えて語られました。今後の予定についても前田直樹監督・山﨑歩プロデューサーは「是非続編を撮りたい」と意気込み、 渡辺さんはロケでの印象的な場所として遊び場だった豊川市一宮の砥賀神社や 豊川稲荷での思い出を語られ「スロータウンという名前が良く、じっくりとまちおこしをする雰囲気が良い」と述べられ 会場を埋めたお客様を喜ばせました。会場では実際に撮影で使用されたソファーやカーペット・招き猫が設置されてトークを盛り上げ 終了後にポスターデザインと同じ構図でゲストのお三方にソファーを囲んでの撮影タイムに応じて頂きました。 こうして2024年1月21日のオープニングイベントを皮切りに2月3日・4日から毎週土日の4週間 連続で続いた第22回とよはしまちなかスロータウン映画祭も大盛況でのクロージングとなりました。





ギャラリー展示(1):2023年8月4日(金)~ 8月13日(日)@豊橋市民文化会館 2階展示室 豊橋文化振興財団共催

夏休み特別企画「ポスターでみる華麗なる音楽映画~ミュージカル・アーチストから昭和歌謡~」

8年連続となる豊橋文化振興財団主催・スロータウン映画祭共催による豊橋市民文化会館での夏休み企画。過去スロータウン映画祭でも40本の音楽映画を上映しています。戦後公開の音楽映画ポスター250点や関連資料など総数800点以上の展示を行いました。8月6日(土)・8月12日(日)の2回、映画祭実行委員会佐々木によるギャラリートークを行い、並行して第22回とよはしまちなかスロータウン映画祭開催告知を行いました。今回も新しい出会いがあり多くの映画フアンとの交流が出来、大変有意義な展示会となりました。




ギャラリー展示(2):2024年1月27日(土)~ 2月15日(日)@豊橋市まちなか図書館 アートスペース

「第22回とよはしまちなかスロータウン映画祭上映作品 ポスター展示」

豊橋市まちなか図書館アートスペースにおいて映画祭期間にあわせて開催しました。第22回とよはしまちなかスロータウン映画祭での上映作品全23作のポスターを展示、映画祭パンフレットを設置して来館者への映画祭告知を行いました。




その他の活動

オリジナル付箋セット 作成

とよはしまちなかスロータウン映画祭会場となる「穂の国とよはし芸術劇場PLAT」開館10周年を記念して更なる連携の想いを込めてオリジナル付箋セットを実行委員会にて作成しました。PLATを使用する演劇関連の方々や映画祭スポンサー・ご協賛企業の皆様に配布を致しました。

スピンアウト企画、その他連携企画(計6企画)2023年

7月30日(日)
「だもんでおしゃべりも好きって言っとるじゃん!Vol.2」佐野妙先生トークイベント
@豊川堂 本屋の二階
ゲスト:キムラ(THCオカルトラジオ)
7月31日(日)
ここにこ芝生シアター〜星空映画会〜
(『ミニオンズフィーバー』上映)@子ども未来館ここにこ芝生広場
開館以来毎年開催の15回目となる「ここにこ芝生シアター~星空上映会~」。250名を超える家族連れがシートを広げて観賞しました。
企画展示室では「ホラー関連展示」が開催され、企画協力として「ホラー映画ポスター」21点を展示しました。7月15日(土)~30日(日)
9月23日(月)
9月の水あそび「もやもや進路相談室」
@水上ビルみずのうえ文化センター
10月1日(日)
トークライブ「武田砂鉄トークイベント」
@豊川堂 本屋の二階
ゲスト:地元弁護士中川彩子氏
10月29日(日)
豊橋ビッグバン3!!!
@豊川堂 本屋の二階
杉作J太郎さん提唱のトークイベント。ゲストは能町みねこさん・大橋裕之さん
11月18日(日)
「だもんで豊橋が好きって言っとるじゃん!Vol.4 佐野妙先生トークイベント
@豊川堂 本屋の二階
ゲスト:ヤマダ(グラフィックデザイナー)

佐野妙先生トークイベントVol.2

ここにこ芝生シアター〜星空映画会〜

ここにこ芝生シアター〜星空映画会〜


武田砂鉄トークイベント

豊橋ビッグバン3!!!

佐野妙先生トークイベントVol.4



会議・懇親会(計39回)

正副会長事務局会議
正副会長事務局会議 26回開催(2023年4月〜2024年3月@豊橋商工会議所等)
理事会
理事会 3回開催(2023年5月書面決議/8月23日@カリオンビル/11月15日@カリオンビル)
全体会兼懇親会
2回開催(2023年6月29日@ダイニングべったく)(2023年12月4日@ビヤホール独逸)




とよはしまちなかスロータウン映画祭実行委員会
会長 佐々木順一郎

撮影:山下将司、寺部浩章、佐々木順一郎 他