映画祭レポート

第24回とよはしまちなかスロータウン映画祭レポート

2026年1月18日(日)~2月15日(日)@穂の国とよはし芸術劇場PLAT

第24回とよはしまちなかスロータウン映画祭、1月18日(日)のオープニングイベントを皮切りに1月24日(土)・25日(日)・31日(土)・2月1日(日)・7日(土)・8日(日)・14日(土)・15日(日)の連続5週間にわたり合計9日間での日程で開催致しました。

前回より1日長い開催期間と1イベント少ない企画群で、期間中上映作品本数は前回より1本減少の21本でしたが、全ての行事を滞りなく無事に実施することが出来ました。
今回の特徴は、 日曜日における上映終了時刻を16時台に設定し、長編名作作品を充当しお客様への帰宅時間に対する配慮 スロータウンシネマ17本のうち家族や親子愛・友情テーマの作品が10本 ふるさとロケ関連作品上映の充実 多彩なゲストによる付加価値向上 音楽イベント特別バージョン実施をラインナップに反映したことでした。

結果として合計3,734名の入場者総数となりました。24回を通じての上映作品本数は408本となり延べ入場者数は約10万6千名を超えることになりました。
ご来場のお客様、ご支援頂いた企業・ 事業所様そしてボランティアスタッフの皆様、全ての関係者の皆様に厚く御礼申し上げます。



スロータウンシネマ(映画上映):2026年1月24日〜2月15日(土・日曜日8日間)
@穂の国とよはし芸術劇場PLAT アートスペース

スロータウンシネマでは全作品1回上映、8日間で前回より1本増の17作品を上映しました。今回から諸物価高騰の影響もあり観賞料金を100円値上げして前売り700円/本、当日券は前回と同様の800円に改定したことが新たな試みとなりました。期間を通じて当日券販売の合計が182枚となり前回の152枚から20%増加しました。

今回の特徴として、日曜日午後における上映終了時刻を16時台に設定しお客様の帰宅時間に対する配慮をしながら150分以上の長編名作作品を充当致しました。上映17本のうち家族や親子愛・友情テーマの作品が10本、旧作名画は4本とし内外の良質な作品選定を心がけての構成となりました。また映画観賞に付加価値を加えるべく、インド映画「エンドロールのつづき」上映では前回に続いて映画祭スタッフでインド映画研究家の高倉嘉男による上映後の解説を実施。「侍タイムスリッパー」上映後に岡崎出身の俳優楠見彰太郎さんによる時代劇アフタートークとお弟子さんとの殺陣パフォーマンスを実施してお客様との交流をはかり来場されたお客さまには大変喜んで頂きました。映画上映に専門的な解説を加えて、より一層映画を楽しんで頂くプログラムを推進しました。結果、17作品の上映で2,245名の入場者数となりました。

入場者数が多かったのは「侍タイムスリッパー」「砂の器」「教皇選挙」「オペラ座の怪人」の4作品が180名を越え、「エンドロールのつづき」「雪の花 ーともに在りてー」「パピヨン」が続く入場者数となり、1回あたりの入場者は前回を約10%下回る平均132名となりました。映画の配信系アイテム充実影響など映画観賞環境の変化の中、日曜日午後における長編上映作品が高稼働となった事と映画上映に付加価値を付け加えて映画の楽しさを増加する取り組み等で次回以降の番組編成の参考となった印象です。







オープニングイベント:2026年1月18日(日)@穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール

「井浦 新 シネマ&トーク」

上映作品「ワンダフルライフ」「止められるか、俺たちを」

オープンニングゲストには、映画・ドラマ・ナレーション・モデルなど様々な分野で活躍されている俳優の井浦 新さんをお招きして井浦さん主演作品2本の上映とご本人のトークを交えたシネマ&トークを開催しました。上映作品は、井浦さん推薦作品としてお客様に見て欲しい作品2本を選択して頂き映画デビュー作で初主演の1999年「ワンダフルライフ」と2019年「止められるか、俺たちを」の2本上映と井浦さんトークで題して『井浦 新 in 豊橋』。昨年12月13日からのチケット発売では早々にソールドアウト、改めて人気の程を感じました。

当日井浦 新さんはお一人でご来豊。会場はほぼ満員のお客様で若い女性客の姿が目立ちました。17時からのトークは、映画祭理事であり豊橋文化振興財団の上栗陽子の司会進行でスタート。井浦さんがステージに登場すると満員の会場は一瞬ため息が漏れるほどの雰囲気となり、モデルから俳優へと転身した当時を振り返りながら是枝裕和・若松孝二両監督との思い出を熱く語られました。デビュー作の「ワンダフルライフ」、是枝監督との撮影前のコミュニケーションの様子や出会いが「俳優井浦 新の生みの親」であり「その場での感情を大切にするスタイルが自分の基礎になった」と語り、若松監督を「自分を鍛えてくれた育ての親」と語られ、自身が本人役を演じた際は「知っている存在だから演じることに葛藤があった」とも述べられました。

又「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」(2024年)のロケで訪れた豊川市「日本車輌製造メモリアル車両広場」で80年代の新幹線シーンを撮影エピソードも披露。トークの後半では、井浦さんが映画の伝道師として大切にしているお客様とのQ&Aを行い、質問に対してとても丁寧に答える井浦さんのお人柄が印象的でした。そしてトークの結びには、スロータウン映画祭に対し「ミニシアターがない地域で、24年間これほど長く映画を愛し続けているのは宝物のようなこと。是非皆さんで支えてほしい」と、映画祭への応援メッセージを話されて、予定時間を大幅にオーバーした井浦 新シネマ&トークは大盛況のうちに幕を閉じました。





アフターアワーズ:2026年1月24日(土)@穂の国とよはし芸術劇場PLAT アートスペース

映画「密輸1970」&「宇多丸の豊橋シネマトーク」

ヒップホップグループ「ライムスター」のラッパーでTBSラジオを中心にラジオパーソナリティであり、映画通で知られる宇多丸さんをゲストにお招きしてのシネマトークを開催しました。音楽活動以外にもライターや映画評論家の顔を持ち多彩なキャリアと映画に対する活動を行っている宇多丸さん、とりわけTBSラジオ「アフター6ジャンクション2」の人気コーナー「ムービーウォッチメン」では毎月4〜5本の映画紹介を行うほどの映画通。そんな宇多丸さんのご推薦作品「密輸1970」の上映とトークで映画エンターテインメントの素晴らしさを楽しむ企画として多くのお客様が詰めかけました。

宇多丸さんが見所解説をしてから「密輸1970」の上映で宇多丸さんも一緒に客席で観賞されました。半分以上のお客様が「密輸1970」が初観賞という中で映画祭理事の前川みどりの進行でトークが始まりました。スクリーン前に宇多丸さん推薦候補作品ポスターを並べて韓国娯楽映画の傑作ともいえる「密輸1970」の魅力を大いに語られ、展示ポスター作品の解説や日本映画の素晴らしさなどに加えて、観客とのQ&Aを交えお客様との一体感あるトークイベントとなりました。又宇多丸さんを応援するイベントとして、作家のしまおまほさんとTBSグロウディアのこがわあゆさんが「みかんのミイラ展」をホワイエで開催し上映前後に多くのファンが楽しまれ、イベントを盛り上げて頂きました。





ライブ&バー(1):2026年1月31日(土)@穂の国とよはし芸術劇場PLAT アートスペース

ピーター・バラカン来豊10周年記念 SPECIAL
第1部:中村まりアコーステイック・ライブ サポート:桜井芳樹

今回で10回目のご出演となるピーター・バラカンさんの特別企画。
第1部では実力派シンガー中村まりさん、ギター職人桜井芳樹さんのサポートによるアコーステイック・ライブを開催しました。桜井芳樹さんとは久しぶりの共演だったそうですが、澄んだ歌声と安定したギターワークに加え、桜井さんのいぶし銀のギターが光り、素晴らしいコンビネーションでした。楽曲は、オリジナル曲、カヴァー曲を織り交ぜたバラエティに富んだ選曲。アンコールの2曲、ディランの“Don't ThinkTwice, It's All Right”とチャーリー・パットンの“Some Happy Day”など。演奏後のピーター・バラカンさんとの音楽談義でもとても興味深いお話をお聞きすることができました。





ライブ&バー(2):2025年2月15日(土)@穂の国とよはし芸術劇場PLAT アートスペース

ピーター・バラカン来豊10周年記念 SPECIAL
第2部:ミュージック・バー「“cheers pb”へようこそ vol.10」

第2部はスロータウン映画祭の定番イベントとなった恒例のトーク&DJ。タイトル“cheers pb”は「もし、バラカンさんが音楽バーを開いたら」という設定で名づけられた架空の音楽バーの名前。テーマは前回からの続きで我が青春のサウンドトラック来日1979年東京編。バラカンさんが来日されてからの普段聞くことのできないエピソードと音楽16曲をお客様に楽しんでいただきました。

パンクや2トーン・スカといった時代を感じさせる楽しい選曲。このイベントの良さは、バラカンさんの醸し出す独特の「ゆるさ」と音楽好きのお客様とのほんわかしたコミュニケーション。いつもながらの和んだ雰囲気でした。今回も最後にバラカンさんが特別にサイン会を実施、多くのファンがアイテムを片手にバラカンさんのサプライズサービスを楽しんで交流しました。来年も引き続き来ていただくことを確認して、無事終了となりました。今回も水上ビルの名店『獅子王』さんに出店いただき、美味しい生ビールとおつまみセットを販売いただきました。来豊10周年記念となったライブもすっかりバラカンさんのお人柄が滲み出る温かい雰囲気でのトークが定着した感がありまして、名曲を聴きながらのお話でまだまだ続くとのバラカンさんのコメントで、来年も来ていただけると仰っていただけました。





▼△▼とよはしまちなかスロータウン映画祭の特徴として、豊橋や愛知県東三河地方に関連のある作品上映と所縁のゲストをお招きしてのシネマ&トーク、スロータウン映画祭の地域応援企画として前回に続いて実施しました。

ふるさとロケ応援企画:2026年2月14日(土)@穂の国とよはし芸術劇場PLAT アートスペース

「朽ちないサクラ」上映&「安田 顕の俳優ばなし in 豊橋」

2月14日土曜日、第24回とよはしまちなかスロータウン映画祭のクロージングとして人気俳優安田 顯さんをゲストにお招きしてのシネマ&トーク「安田 顯の俳優ばなし in 豊橋」を開催しました。

チケット発売開始から2時間ほどで完売した程の人気となったこの企画。最初に豊橋・豊川・新城・蒲郡など東三河各地でロケした「朽ちないサクラ」を上映、ロケ場所や主人公の上司役として重要な役どころでご出演の安田 顕さんの迫力ある演技が注目された映画が終了すると会場内から拍手が起こりました。そして安田さんのトークが映画祭理事の前川みどりの進行で開始。定員266名にお一人も欠席なくぎっしり会場を埋めたお客様が見守る中、安田さんがスクリーン前に登場すると客席からどよめきと拍手が起こり安田さんの人気ぶりに早くも熱気溢れる雰囲気となりました。トークでは上映作品「朽ちないサクラ」の撮影エピソードから始まり、会場にはロケに参加されたエキストラの方も多く詰めかけ様々なエピソードを紹介しながら、安田さんはユーモアを交えて語られました。

豊橋ロケの思い出として東三河ロケ応援団やとよはしフィルムコミッションで活躍された故鈴木恵子さんとのご縁も話され、お好きな映画は?の質問ではペット・ミドラー主演「ローズ」「ET」「ルパン三世 カリオストロの城」「七人の侍」などを挙げられました。そしてトークの後半ではご自身の俳優論ともいうべき話題に触れ、「現象と実存」のイメージで言葉に出来ないものをどう見せるか?を意識していて背景にあるもの、うしろにある見えないものの景色をバランスよく感じさせて届けるのが俳優であるとの認識を熱く語られました。そして会場のお客様とのキャッチボールもありアッという間の予定時間となり、こうして安田 顕さんゲストのシネマ&トークは大盛況のうちに終了しました。





スロータウン映画祭シネバザール:2026年1月24日〜2月15日(土・日曜日8日間)
@穂の国とよはし芸術劇場PLAT アートスペース ホワイエ

前回に続いてシネバザールを会場内ホワイエにて開催しました。
スロータウン映画祭における過去上映作品も380本以上となり、ストックされた上映作品ポスターを中心にその他映画パンフレット・チラシなどを特別価格での販売を実施しました。



ギャラリー展示(1):2025年9月15日(月)
@新城文化会館 大ホール ホワイエ

オーケストラで聴く映画音楽コンサート 協賛ポスター展示

主催:一般社団法人愛知室内オーケストラ
展示協力:とよはしまちなかスロータウン映画祭実行委員会


敬老の日の9月15日、新城文化会館で「オーケストラで聴く映画音楽コンサート〜青春の日を彩った名曲集〜」が開催されました。俳優の辰己琢郎さんのナビゲートで愛知室内オーケストラの皆さんによる映画音楽の数々に会場に詰めかけた約600名のお客様が楽しまれました。とよはしまちなかスロータウン映画祭は、演奏されたテーマ作品「ゴッド・ファーザー」「ひまわり」「風と共に去りぬ」「アラビアのロレンス」「荒野の七人」などの映画ポスターをホワイエでの18点の展示協力として参加。多くのお客様が、映画ポスターに見入り映画の思い出話や記念写真を撮りながら映画音楽の余韻を楽しんでおられました。




ギャラリー展示(2):2025年12月24日(水)〜 2月3日(火)@豊橋市まちなか図書館 アートスペース

「第24回とよはしまちなかスロータウン映画祭上映作品 関連特集コーナー展示」

豊橋市まちなか図書館アートスペースにおいて映画祭開催期間にあわせてジョイント開催しました。まちなか図書館とのコラボイベントも5回目。第24回とよはしまちなかスロータウン映画祭開催にあわせ、上映作品の原作図書をはじめ、まちなかに2001年まで存在した映画館資料などを展示して嘗てのまちなかの思い出を振り返るコーナーとして展示。1960年代以降に豊橋まちなかには10館以上の映画館が存在した時期が続きましたが、2001年に「まちなか」から映画館はなくなり、翌年2002年から「とよはしまちなかスロータウン映画祭」が始まった経緯があります。そんな展示と共に映画祭パンフレットも設置して映画祭会場のPLATとまちなか図書館との回遊を誘う企画として、図書館を訪れた多くの市民の方にご覧いただきました




ギャラリー展示(3):2025年10月29日(木)〜 11月10日(月)@アニバーサリーレストラン ボン・ファン

70年代ヨーロッパ映画ポスター展

とよはしまちなかスロータウン映画祭プレイベントとして豊橋市草間町のアニバーサリーレストラン ボン・ファンで昨年に続いてのギャラリー企画。今回は1960年代〜70年代のフランス・イタリア映画中心にヨーロッパ映画ポスター14点を展示しました。ジャンギャバン「面の皮をはげ」、アラン・ドロン、チャールズ・ブロンソン「さらば友よ」、アラン・ドロン「ゾロ」、チャールズ・ブロンソン「狼の挽歌」「雨の訪問者」、「男と女」など懐かしいポスターを展示、映画音楽のBGMを聴きながら食事とポスターを鑑賞する機会として訪れた方にお楽しみ頂きました。




ギャラリー展示(4):2026年2月28日(土)〜 3月1日(日)@新城文化会館展示室

しんしろまちなか映画祭 2026 関連企画「受け継ぐまつり展」

まつり関連ポスター他 展示協力

今回で8回目の開催となる「しんしろまちなか映画祭」。令和7年度新城地域自治区予算事業として、映画を通じた市民交流機会促進のために、とよはしまちなかスロータウン映画祭実行委員会が企画協力で参加しています。上映作品は豊橋ロケ「竹とタケノコ」上映+アフタートーク、「はたらく細胞」「35年目のラブレター」「九十才、何がめでたい」の4本。上映作品に伴う企画「受け継ぐまつり展」に関連して、「祭り」関連映画ポスターや伝統的な豊橋の「鬼祭り」「祇園祭り」「羽田祭り」「炎の祭典」など27点とパンフレット&書籍等合計60点の展示協力を行い、2月28日(土)とよはしまちなかスロータウン映画祭実行委員会の佐々木順一郎による「祭りと映画」をテーマにギャラリートークで解説を行い、新城の伝統祭り資料展示と併せて多くのお客様にお楽しみ頂きました。期間中の入場者は2日間で約1,000名以上となり8回目を経て、新城市の定番イベントとなりました。




その他の活動

連携企画 2025

8月11日(日)
ここにこ芝生シアター〜星空映画会〜
(『怪盗グルーのミニオン超変身』上映)@子ども未来館ここにこ芝生広場
開館以来毎年開催の17回目となる「ここにこ芝生シアター〜星空上映会〜」。5本の候補作品からアンケート投票にて最多数の作品をここにこイベントと併せて上映。上映作品は「怪盗グルーのミニオン超変身」。100名を超える家族連れが参加され、芝生にシートを広げて真夏の夜の映画を楽しみました。

ここにこ芝生シアター〜星空映画会〜

ここにこ芝生シアター〜星空映画会〜

パブリック・ビューイング「地元豊橋中央高校の試合」



会議・懇親会(計27回)

正副会長事務局会議
正副会長事務局会議 22回開催(2025年4月〜2026年3月@豊橋商工会議所等)
理事会
理事会 3回開催(2025年5月28日@カリオンビル/8月27日@カリオンビル/11月11日@カリオンビル)
全体会兼懇親会
2回開催(2025年7月2日@ビヤホール独逸)(2025年12月3日@ビヤホール独逸)




とよはしまちなかスロータウン映画祭実行委員会
会長 佐々木順一郎

撮影:山下将司、神谷すばる、佐々木順一郎 他