映画祭レポート

第18回とよはしまちなかスロータウン映画祭レポート

2020年1月13日(月・祝)~2月24日(月・祝)@穂の国とよはし芸術劇場PLAT他

3年前に主会場を「穂の国とよはし芸術劇場PLAT」に移し、それに伴い開催期間も1~2月に変更して以来4度目の開催となりました。

今回もPLATの素晴らしい施設と劇場スタッフの皆さんの献身的なサポートのお蔭でスムーズな運営が出来、またお客様にも「PLATでのスロータウン映画祭」が定着したことと思います。今回は一般上映に加え、6つのイベント、更に前後で2つのスピンアウトトークライブを開催し、期間中の有料イベントの入場者数は6,727名となり、これまで最高の前回第17回映画祭(6,693名)を上回りました。

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第18回とよはしまちなかスロータウン映画祭 プレイバック


一般上映:1月25日〜2月23日(土・日曜8日間)@穂の国とよはし芸術劇場PLAT アートスペース

前回の映画祭で24回上映の内計9回が満員御礼(入場制限)となった反省から、今回はチケットの販売枚数を絞り、またかつてと比べて上映作品の本数が増えている(当初10作品→現在16作品)ことから、長らく2,500円だった前売通し券を3,000円に値上げしました。結果、8日間で全16作品、24回上映で4,905名を集客。販売枚数を絞った効果と2月にはいってからは新型コロナウィルスによる影響もあり、入場者数で前年を下回り、満員御礼も今回は5回と改善されました。

2回上映の作品では、3年前のオープニングイベントのゲストで、一昨年お亡くなりになった樹木希林さん出演の新作邦画『日日是好日』が一番人気。昨年のアカデミー賞作品賞受賞の『グリーンブック』、新作洋画『マイ・ブックショップ』がこれに続きました。1回上映作品では、昨年のアカデミー賞主演女優賞受賞の『女王陛下のお気に入り』、スペイン・アルゼンチン合作の新作洋画『家へ帰ろう』、オードリー・ヘップバーン主演の旧作洋画『パリの恋人』、ドキュメンタリーの新作洋画『RBG最強の85歳』の4作品がそれぞれ満員御礼となりました。







オープニングイベント:1月19日(日)@穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール

「リリー・フランキー 新春シネマ&トーク 〜七色リリーの俳優小噺〜」

今回のオープニングイベントは、俳優・イラストレーター・エッセイスト・演出家などマルチにご活躍のリリー・フランキーさんをお招きし、昨年のカンヌ映画祭最高賞受賞の『万引き家族』とリリーさん自薦の作品『美しい星』の主演作2作品を上映。『万引き家族』の前には是枝裕和監督からのビデオメッセージを上映しました。その後のリリーさんのトークショーは、例年の倍となる1時間半を予定。事前にシナリオや質問の内容を入念に打ち合わせしたにも関わらず、出だしから完全にリリーさんのペース。俳優デビューのきっかけや監督たちとのエピソードなど映画にまつわる話、更にはプライベートな内容まで、予定を大幅に超える約2時間半となり、満席に近い会場が笑いの渦に包まれました。





ライブ&バー:1月25日(土)@Bolero ボレロ吾妻家3階

「ピーター・バラカン トーク&DJイベント Vol. IV わが青春のサウンドトラック」

ピーター・バラカンさんの出演は今年で4回目。おかげさまで前売り券は例年同様発売初日に完売。 昨年はバラカンさんの高校時代である1967年で時間切れになり、「続きは来年に!」と仰っていただいたのを良いことに、今回は「わが青春のサウンドトラックVol.2」というテーマで開催しました。1968年頃のバラカンさんの思い出と当時の楽曲をおかけいただき、多くの興味深いエピソードを伺うことが出来ました。目を閉じると彼がDJを務めるInterFMのラジオ番組「バラカンビート」を聴いているかのよう。あっという間に2時間が過ぎ、続きはまたもや来年に持ち越しということで、うれしいエンディングとなりました。





アフターアワーズ(1):2月1日(土)@穂の国とよはし芸術劇場PLAT アートスペース

「『マッドマックス 怒りのデス・ロード』絶叫上映 ~大迫力の感動を体感せよ!~」

前回、映画祭初の試みとして開催した「『バーフバリ 王の凱旋』絶叫上映 ~王を称えよ!豊橋でも称えよ!~」の大盛況に意を強くし、今回絶叫上映第二弾として選んだのは、2015年の大ヒット作品『マッドマックス 怒りのデスロード』。スタッフは各々映画の登場人物のコスプレに身を包みお客様をお迎えし、先ずは景気づけの無料ドリンク(血のように赤いテキーラにレッドアイ、ソフトドリンクはブラッドオレンジ)の振る舞いから。当日はクラッカー20発まで持ち込みOK、更に7〜8本のクラッカーをお配りしました。いよいよ、上映開始!激しいカーチェイスや戦闘シーンでは会場の至るところから叫び声やクラッカーの破裂音が響き、場内は火薬の匂いで溢れ、場内はまさに戦闘状態そのものに。映画の終了時点では、皆さん声を枯らしクラッカーを使い果たしました。





ライブ&バー:2月8日(土)@穂の国とよはし芸術劇場PLAT アートスペース

「なかの綾ライブ 〜艶の昭和歌謡×ラテンのリズム、心が躍る新世界〜」

最強のラテンバンドCENTRALをバックに歌われた、カバー、オリジナルを取り混ぜたゴージャスなラテン歌謡の数々。なかのさんの飛び抜けた歌唱力とCENTRALの強力なグルーヴが相まって最高のライブになりました。協賛のヤマサちくわさんが差し入れてくれた、ちくわピンチョスに出演者一同大喜び!また、粋な計らいでご提供いただいたヴァレンタイン用ちくわ10セットが、なかのさんからジャンケンで勝ち残ったお客様に配られるというサプライズもあり、ステージをさらに盛り上げました。15回目のライブ&バーでしたが、お酒の販売量が過去最高だったということは、お客様が大いに楽しんでいただけた証だと思います。





アフターアワーズ(2):2月15日(土)@穂の国とよはし芸術劇場PLAT アートスペース

「『ボヘミアン・ラプソディ』 熱唱上映 ~今夜はみんなでフレディ!~」

今回2つ目の参加型上映は、イギリスのロックバンド「クィーン」のボーカル、フレディ・マーキュリーの音楽人生を描いた映画『ボヘミアン・ラプソディ』の熱唱上映。入場後、スパークリングワインの振る舞いでお客様をお迎えし、マイク替わりの“シャンシャン・スティック”もプレゼント。上映前には、フレディや他のメンバーに仮装したスタッフが「I Want to Break Free」に合わせて入場。前説では、ソングリーダー“ムネディ・マーキュリー”が「ドン・ドン・パン!」や「EEEEEOooo!」などで熱唱指導しました。その効果は絶大で、満員のお客様は上映開始後一曲目から大熱唱。最後まで手を打ち、足を踏み鳴らし、声を枯らしての大盛り上がり。お土産の特製クリアフォルダーもお喜びいただきました。





アフターアワーズ(3):2月22日(土)@穂の国とよはし芸術劇場PLAT アートスペース

「緊急追加企画 『蜜蜂と遠雷』シネマ&トーク ~俳優平田満、故郷の後輩石川慶監督作品を語る~」

一昨年、昨年と連続でお呼びした豊橋出身の石川慶監督でしたが、今回は新作の撮影と重なり、代わりに『蜜蜂と遠雷』にもご出演され、同じく豊橋出身、石川監督の時習館高校ラグビー部の先輩でもある俳優、平田満さんをお呼びしました。当日は石川監督からのビデオメッセージでスタート。映画制作の苦労や、本作で多くの映画賞を受賞した喜び、撮影の際に平田さんに精神的に支えられたことなどが語られました。上映後、平田さんが登場。石川監督との出会いや『蜜蜂と遠雷』撮影時のお話し、平田さんご自身の活動についてお聞きしました。最後に当映画祭に対して「メンバーの熱い想いで続いてきた映画祭で、地域に根付き市民の大きな支持を受けている。これからも長く続けて欲しい。」との温かいエールをいただきました。





まちなかシネマルシェ:映画祭チケット販売箇所、PLAT、まちなかの飲食店で配布

「歩いて行ける!ランチマップ」(映画祭パンフレット中面掲載)

映画祭パンフレットに、メイン会場であるPLAT周辺で、映画やイベントの合間や鑑賞後に、歩いて行けるランチの美味しいお店12店舗掲載しました。

今回は初めての試みとして、各お店の店主やスタッフの皆さんからお気に入りの映画を伺い、映画祭期間中その関連のポスターを店内に掲示していただきました。また例年通り、映画祭開催期間中にチケット持参でお食事をされた方にはお得な特典があるお店もありました。


その他の活動

スピンアウトトークライブ、その他(計7企画)

2019年

4月7日(日)
スピンアウトトークライブ Jさん豪さん掟さんRECさんボーイズトーク9 リターンズ
(杉作J太郎、吉田豪、掟ポルシェ、コンバットREC、小林清美出演)@開発ビル10階
6月9日(日)
スピンアウトトークライブ 俺たちデトックス女子会出張編in豊橋6
(久保ミツロウ、能町みね子出演)@開発ビル10階
7月28日(日)
第18回とよはしまちなかスロータウン映画祭プレイベント ここにこ芝生シアター 〜星空映画会〜
(『若おかみは小学生!』上映)@ここにこ芝生広場
8月3日(土)〜
12日(月)
「ポスターでみるSF・特撮映画の世界展」
@豊橋市民文化会館 2階展示室
9月16日(日)
豊橋倉庫グループPresents 第6回 向山フォレスタ星空映画会
(『グリンチ』上映)@向山フォレスタ

2020年

1月13日
(月・祝)
スピンアウトトークライブ まほ&Jのいつトークするの?今でしょ!2020
(しまおまほ、杉作J太郎出演)@本屋の2階(豊川堂本店2階)
2月24日
(月・祝)
スピンアウト・トークライブ Jさん豪さん掟さんRECさんボーイズトーク10
(杉作J太郎、吉田豪出演)@開発ビル10階




会議・懇親会(計33回)

実行委員会全体会兼懇親会
3回開催(2019年7月3日/9月25日/11月27日@ボレロ)
フェアウェルパーティ
1回開催(2020年2月23日@ボレロ)
理事会
3回開催(2019年5月29日/8月28日/10月23日@ボレロ)
正副会長事務局会議
26回開催(2019年4月〜2020年2月@豊橋商工会議所)





とよはしまちなかスロータウン映画祭実行委員会
会長 石川誠

撮影:山下将司、満田康一 他