チョコレートな人々(2022年/鈴木祐司監督)
今回お届けするのは、当映画祭でも上映して好評だった『人生フルーツ』を制作した、東海テレビドキュメンタリーの劇場第14弾となる。ナレーションは、第17回にゲストにお越しいただいた宮本信子さんが務める。
舞台は我が町豊橋市、松葉町はときわアーケードの北端にある「久遠チョコレート」。世界各地のカカオと生産者の顔が見えるこだわりのフレーバー、そしてカラフルなデザインが人気のお店だ。今ではショップやラボなど全国に50箇所以上の拠点を持つ。全従業員のうち6割は心や体に障がいがあり、最近はシングルペアレントや不登校経験者など生きづらさを抱える多様な人たちが働く職場にもなっている。
はじまりは2003年、当時26歳の夏目浩次さんが障がいを持つ3人のスタッフたちと始めた街の小さなパン屋だった。「障がいがあっても稼げる場所を作りたい」と様々な事業を立ち上げては失敗もしてきた夏目さん。転機となったのは、トップショコラティエの野口和男さんとの出会い。「チョコレートは失敗しても温めれば、何度でも作り直すことができる」。それは障がいのあるスタッフの作業にぴったりで、夏目さんの人生とも重なる。福祉と経済、やりがいと生産性・・・山あり谷あり、映画はきれいなだけではない19年間を描く。
本作を見たらきっと久遠チョコレートが食べたくなるはず。鑑賞後、ぜひ足を延ばしてお店を訪ねてみてはいかがだろうか。
上映日/2025年2月1日(土)9:30〜
協賛=ミッドランド社会保険労務士法人