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2月26日(土)『アメイジング・グレイス/アレサ・フランクリン』〈手を叩き、足を踏み鳴らす♪〉参加型上映を開催しました

開催日:2022年2月26日(土)
会場:穂の国とよはし芸術劇場PLAT アートスペース


3年前に恐る恐る企画した『バーフバリ 王の凱旋』絶叫上映が思いのほか大盛り上がりで調子に乗り、翌年は『マッドマックス怒りのデス・ロード』絶叫上映でクラッカーを打ち鳴らし、『ボヘミアン・ラプソディ』熱唱上映では会場が歌声に包まれました。

毎回、スタッフ全員でコスプレ(かなり本気の)をし、振る舞いのお酒や鳴り物を用意しお客様と一緒に楽しませていただきました。「来年も期待してるよ!」とのお声を多くいただいたのですが、新型コロナウィルスの威力は想像をはるかに超え、参加型上映は良き時代のお伽噺のように感じることさえありました。

今回も昨年春からの企画段階では見通しが立ちませんでしたが、参加型上映をやるならこの作品でと劇場公開時から決めていました。

この作品、1972年にロサンゼルスの教会で行われたLIVEをシドニー・ポラック監督がドキュメンタリーとして収録したもので、アルバムの販売記録は300万枚を超え、史上最高のゴスペルアルバムと称されています。ところが、収録の際にカチンコ(撮り始めと終わりの合図)を忘れたために、映像と音を組み合わせることができず、日の目を見ないままとなっていました。

私も30年聴き続けたアルバムです。長い時を経て映画として完成し、日本公開が発表された時は本当に嬉しかったです。劇場で観たそのLIVEは、2018年に亡くなったアレサが目の前に舞い降りたようでした。その時の感じ、「あの教会の一員になりたい!」を参加型上映として叶えようと思ったのです。

密にならず、発声もせず、それでも心を一つにすることはできるのではないか、今の閉塞感や不安感を払拭するようなそんな参加型上映にしたい、そんな想いからの今回の企画。歌もお酒も封印しましたが、150名を超えるお客様と手を叩き、身体を揺らし、想いが届いた夜となりました。

「それぞれの祈りを胸に、50年前のあの教会へご一緒いたしましょう」

とよはしまちなかスロータウン映画祭実行委員会 運営理事・金田文子



撮影:山下将司