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1/30(日) 役所広司 シネマ&トーク 『現代映画界を彩る名優のこれまでとコレカラト』を開催しました!

とよはしまちなかスロータウン映画祭 オープニングシネマ&トーク
■映画上映「峠 最後のサムライ」「Shall We ダンス?」
■トークショー~現代映画界を彩る名優のこれまでとコレカラト~
開催日:2022年1月30日(日)
会場:穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール

2002年にスタートした当映画祭も、今回で節目となる20回目。
この日はそのオープニングイベントとして、日本を代表する名優・役所広司さんをゲストにお迎えしました。
会場ロビーとステージ上には、当映画祭メンバーの秘蔵コレクションの中から、役所さん出演の映画ポスター20枚以上をずらり並べて、来場者をお出迎えしました。

進行:金田文子(とよはしまちなかスロータウン映画祭実行委員会運営理事)

第一部では、司馬遼太郎原作の時代劇『峠 最後のサムライ』(2022年公開予定)と、日本アカデミー賞主要6部門受賞の『Shall we ダンス?』(1996年公開)を上映。特に『峠 最後のサムライ』は、新型コロナウイルスの影響で2020年より公開を延期しており、この日は一般公開に先駆けた先行プレミア上映という大変貴重な機会となりました。

そして夕方4時半、いよいよ役所広司さんがステージに登場。豊橋市内外から集まった約650人の観客の熱い拍手でお迎えし、第二部となるトークショー『現代映画界を彩る名優のこれまでとコレカラト』がスタート。インタビュアーは当映画祭運営理事・金田文子が務めました。

2017年に放送されたテレビドラマ『陸王』の撮影で豊橋を訪れたこともある役所さん。ドラマのハイライトとなるマラソン大会の舞台として、豊橋市役所および広小路通り周辺で大型ロケを敢行。2日間で12,000人ものボランティアエキストラが参加し、当時話題となったことは記憶に新しいところ。「今日お越しいただいた方の中でこのロケに参加された方は?」との呼び掛けに多くの方が手を挙げ、「その節は大変お世話になりました」と役所さん。「長時間に及ぶ大変なロケにお付き合いいただき、おかげさまでそのエネルギーがドラマには焼き付いていたと思います」と述べられ、会場からは温かい拍手が沸き起こりました。

今映画祭でも上映する映画『わが母の記』(2012年公開)で親子を演じた樹木希林さんとの思い出を尋ねられると、天を仰ぎながら「上から見ているかもしれないから下手なことは言えないな」とチャーミングにおどけた後、彼女が入れ歯を外して撮影に臨んだ姿に女優魂を見た(撮影中はすでに癌の進行が始まっていた)といったお話しもお聞かせいただけました。

その他にも、「役所」の名付け親でもある無名塾の師匠・仲代達也さんとの出会いや、ご自身の役者人生の原点でもある時代劇に対する想い、今映画祭でも上映する映画『すばらしき世界』(2021年公開)の撮影裏話などが語られ、1時間はあっという間に過ぎていきました。

感染症予防の徹底からマスクをしてのトークショーとなりましたが、終盤には1分間の撮影タイムが設けられ、ファンサービスとして特別にマスクを外してそれに応じてくれました。
最後に役所さんから「これからもこうした地方の映画祭を応援し、映画文化をぜひ支えて下さい」という激励のお言葉をいただき、観客の大きな拍手でトークショーは幕を閉じました。

最後に。ここだけの話しをしますと、このような厳しい状況下でトークショーはリモート中継となる可能性が多分にあり、実行委員会としてはその準備も万端に整え、直前まで役所さん側と調整していたのでした。結果的に、東京から車でお越しいただき、当初の予定通りこの日を無事終えることができたことに、スタッフ一同胸を撫で下ろしました。
トークショーのオープニング、開口一番「チケットを買ってこの日を楽しみにしていただいている皆様のために、やって参りました」と仰っていただいた役所さんのお心遣いと心意気に、改めて感謝申し上げます。
そしてお越しいただいた、またお越しいただけなかった観客の皆様、ご協力いただいた企業の皆様にも感謝申し上げます。本当にありがとうございました!

イベント2日後の2月2日には、映画『すばらしき世界』の演技で、「キネマ旬報ベスト・テン」の主演男優賞に輝いたというすばらしきニュースが!役所さん、おめでとうございます!

とよはしまちなかスロータウン映画祭実行委員会 企画理事・山下将司



マスクを外しての撮影タイム





撮影:山下将司